ボン・ヴォヤージ McCoy Tyner |
マッコイ・タイナーは、デビューからインパルス、ブルーノート、マイルストーンと渡り歩いて、1980年代に入ると、一作ごとにレーベルが変わっていく。この80年代前半は低迷期があったが、新生ブルーノートに参加したあたりから復調し、以後レギュラー・トリオ中心に活動する。 このマッコイ・タイナートリオ、徐々に実力を発揮し、存在感を示していった。この時期の代表が本作品である。この作品では、80年代前半からマッコイと一緒にプレイしているベースのエイヴリー・シャープのプレイに注目。そして、曲目がマッコイのオリジナルが3曲と、超有名曲も含むスタンダード。どれもしっかりとした構成の粒揃いの佳品。なお、〈イエスタデイズ〉はピアノ・ソロです。 1曲目タイトル曲の〈ボン・ヴォヤージ〉は、マッコイのオリジナル。ミディアム・テンポで、マッコイのピアノが雄大さを感じさせるテーマを奏でる。ソロは、この曲だけエレクトリック・ベースを使用しているシャープが躍動感みなぎるプレイ、続くマッコイは軽快に、ダイナミックにプレイする熱い熱い演奏を繰り広げている。 2曲目〈サマータイム〉は、言わずと知れたこのテーマ曲を、シャープがアルコ(弓)で演奏する。大胆にアレンジされていて、マッコイはテンポがとても良く、リラックスして楽しげにプレイ、心地よい演奏が聴かれます。シャープはソロもアルコで、濃厚なプレイが存分に発揮している。 youtube.com/watch?v=97BRuetq4Vw 4曲目〈ユー・ステップズ・アウト・オブ・ア・ドリーム〉は、アップ・テンポのスタンダード。マッコイのスピード感溢れる強力なピアノ演奏が光る。ドラムのルイ・ヘイズは豪快に冴えわたるプレイを展開している。 youtube.com/watch?v=UnvyZ2BDymI 5曲目〈ジャズ・ウォーク〉は、マッコイの代表曲〈ウォーク・スピリット,トーク・スピリット〉とほぼ同じ曲。シャープのベースでリズムをとり、マッコイのピアノがテーマを奏でる。シャープのベース・ソロは低音の豊かな響き、急テンポで駆け抜けるプレイ、彼のベスト・プレイの一つと言える。マッコイは滑らかで気持ちよく演奏をしています。 6曲目〈ハウ・ディープ・イズ・ザ・オーシャン〉は、ピアノ・ソロから始まり、やがてトリオでリズムを取ってテーマを奏でる。マッコイは小気味よく、スウィング感たっぷりと聴かせます。シャープのソロはのびのびと重厚なベース・プレイをしています。 youtube.com/watch?v=MhPt-2Nx6sQ 8曲目〈ブルース・フォー・マックス〉は、ミディアム・テンポのマッコイのオリジナル。単調なテーマで始まり、マッコイのピアノはリズムがよく、軽やかにプレイを展開する。シャープもテンポよくベースを鳴り響かせる。 youtube.com/watch?v=wrnxSHa7iE ボン・ヴォヤージの商品詳細ページ |
![]() Recorded. June 9, 1987. Timeless. McCoy Tyner piano Avery Sharpe bass Louis Hayes drums 1. Bon Voyage 10:28 2. Summertime 6:11 3. Don't Blame Me 4:56 4. You Stepped Out Of A Dream 4:29 5. Jazz Walk 8:52 6. How Deep is The Ocean 7:40 7. Yesterdays 4:41 8. Blues For Max 7:10 |